「生き方を考える高校生フォーラム」 に丹有代表として出場し、 県下各地の代表10人の中から最優秀賞に選ばれた。 発表のテーマは 「マイナスをプラスへ-病気から学んだこと」。 難病に冒された経験を語った。
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「フォーラムでは、 ほかの出場者がすごく上手で自信をなくしましたが、 悔いのないよう堂々と発表しようと思いました。 ライトを浴びて人前で発表する楽しさも実感。 内心では最優秀をとりたいと思っていましたが、 『まさか』 とびっくりしました」 「小学校5年生のころ、 褐色細胞腫という病気にかかりました。 心臓がどきどきし、 学校に行きたくても朝起きられず行けない。 原因は分からなかったのですが、 篠山に引っ越してきた小学6年生の一学期、 背中と頭の痛みがひどく、 病院へ行きました。 血圧を測ると異常に高く、 もう少し遅かったら脳から出血し命も危なかったと言われ、 すぐ入院しました。 入院中は検査、 検査の毎日で、 とても辛くて苦しくて、 落ち込んでいました。 手術前には 『成功は五分五分』 と言われ、 ショックで涙が出てしょうがなかった」 「それでも頑張れたのは、 家族や病院の先生、 それに小学校の先生やクラスメートの励ましがあったから。 小学校は1学期の途中からずっと休んでいたのですが、 みんなから温かい手紙をもらいました。 何とか卒業式だけは出たかったけれどそれもできず、 代わりに担任の先生が卒業式のビデオと卒業証書を持ってきてくださいました」 「死に直面したことで、 以前は何も考えずに暮らしていたのが、 自分の生き方を考えるようになりました。 私は人とふれあうことが好きなので、 傷ついた人や病んだ人を助けたいと思い、 中学生のころから介護福祉士を目指しています。 それが私を支えてくれた人たちへの恩返しでもあると思います」
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篠山産業高校生活科2年生。 同科が行っている 『シルバーサポート』 などにも一生懸命取り組み、 自分の目標に向かって日々努力している。 多くの人を癒す人になってほしい。 篠山市大沢新。 17歳。
(Z)