「フジワラ包装」 社長 藤原 利三郎 (ふじわら りざぶろう) さん

2004.06.06
たんばのひと

独自の営業で道開く
「フジワラ包装」 社長 藤原 利三郎 (ふじわら りざぶろう) さん (守口市在住)
 
1936年 (昭和11年) 氷上町稲継生まれ。 旧生郷中、 福知山商業高 (現福知山成美高) 卒。 高校時代は、 全国高校駅伝に出場。
 
 営業の第一線の経験を生かし、 各種食品包装資材の生産販売会社を経営している。
 商業高校卒業後、 大阪中央区船場にあった 「下牧商店」 に就職。 紙加工の仕事についたあと、 配達の仕事へ。 「自動車が一般的に普及していない時代。 大阪から和歌山、 神戸近辺まで自転車で走り回りました。 おかげで、 地理に詳しくなりました」。 その後、 高校の先輩の誘いで、 「本州包装工業」 に移った。
 1977年に念願だった独立を果たし、 「フジワラ包装」 を設立。 当初は自宅で妻と2人で始めた。 「会社を辞めてきた、 と帰るなり言いましたので、 妻も大変驚いていました。 わがままな私を長年支えてくれた妻に感謝しています」
 今の仕事の基礎を作ったのは、 独立した当初に機械メーカーと一緒に開発したおしぼりの自動整列・梱包・包装システム。 「これまで、 おしぼりはタオルの入ったコンテナで取り引きされていましたので、 結束するのに手間がかかりました。 この機械だとそれが省力化され、 包装して商品になります。 展示会で評判を集め、 外食産業の波に乗って機械の引き合いもたくさんありました」
 「私の営業方法は、 単なる御用聞きとは違います。 訪問先では、 開発に携わる技術者と出会うように心がけました。 どんな品物が売れるのか、 商品の工夫などよく議論しました。 独自の営業で鍛えた豊富な商品知識や技術力によって新しいアイデアが生まれます。 他社との違いを出さなければきびしい時代を生きていけません」
 包装紙や袋は多種多様。 「休日でもデパート、 スーパーにいって新しいアイデアを探ります。 趣味は仕事」 ときっぱり。 息抜きは、 中学校の同窓会。 「何もかも忘れますね。 年に一回は開こうと提案しました。 ふるさとの友だちはありがたい」。 大阪府寝屋川市の工場入り口に野菜や花を植えている。 丹波を思い出し、 世話をするのが楽しみ。

(臼井 学)

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