身の回りで起こった小さな親切など、 心温まる物語をはがきにしたためて応募する、 第20回 「小さな親切」 はがきキャンペーン (社団法人 「小さな親切」 運動本部主催) で、 4人に贈られる優秀賞を受賞した。 全国から3581通の応募があった中で、 大賞、 準大賞 (共に1点ずつ) に次ぐ賞。 大学生時代に住んでいた、 山梨県甲府市のアパートでクリスマスの夜に起こった、 素敵な出来事をつづった。
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「親元を離れ、 初めての一人暮らしをしていた大学1回生のクリスマスのことです。 レストランのアルバイトが終わり、 深夜にアパートに帰りました。 部屋の明かりは全部消えていて、 みんなどこかに出かけているんだ、 と寂しい気持ちになりながらアパートの玄関までたどり着くと、 ドアのノブにプレゼントがかかっていました。 差出人の名前は書いてありませんでしたが、 大家さんが一人暮らしの学生を思いやり、 サンタを装って置いていてくれたものでした。 白いクマのぬいぐるみで、 このクリスマスプレゼントは、 大学を卒業するまで続きました。 今も4つの人形を、 大切に飾っています」 「大家さんは40歳代から50歳代くらいの女性。 とても細やかに心配りをされる温かい方で、 『花の少ない時期ですから』 と、 花を贈ってくださったこともありました。 私が3回生の時には、 アパートの1期生が企画して、 オープン10周年パーティーが開かれるくらい学生に慕われていました。 クリスマスプレゼントも、 一人ひとり違うものだったようです」 「もともと文章を書くのは好きで、 気まぐれで書いてはいましたが、 コンテストに応募したのは初めて。 出したはがきも一通でした。 賞のことなんて、 全く頭になく、 入賞の通知が届いた時は、 うれしかった。 大家さんには、 賞に入ったことを知らせていません。 照れくさいですから」
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作品は、 来年2月下旬発行予定の冊子 「あのときはありがとう?」に掲載される。 予定価格700円。 問い合わせは、 「小さな親切」 運動本部 (03-3263-2866)へ。 青垣町大名草。 29歳。
(T)