「健康で長生き」 支援のNPO設立 余田 節哉 (よでん せつや) さん

2005.08.14
たんばのひと

 市島地域を中心に活動する、 高齢者の介護予防や生きがい支援を行うNPO法人 「いちじまライフネット」 の理事長。 市島町鴨庄地区で7日に開かれた、 高齢者の自立に必要な 「足の健康」 に関する講座を支援するなど、 地域住民の力で 「高齢者が住み慣れた地域で健康で長生きできる社会」 の実現をめざす。


  「『健康寿命』 を延ばすお手伝いをし、 生活の質の向上に寄与したい。 介護予防のほか、 高齢者どうしの仲間づくりの場を設けたり、 介護をしている家族どうしが情報交換をする会を開くことを考えています。 将来は、 介護保険のサービス提供事業者となることも視野に入れています」   「県の人口推計によると、 丹波地域は、 人口減少傾向が顕著で、 2050年には、 2000年より人口が35%減ると試算されています。 2050年には、 65歳以上の高齢者の人口に占める割合は37.8%にもなります。 核家族化もさらに進むと予想され、 これからますます高齢者のひとり暮らしや 『老老介護』 は増えるでしょう。 私たちは 『共生』 の理念に基づき、 地域のみなさんと一緒になり、 地域住民全員で高齢者を支えあう社会を作りたい。 健康で長生きしてもらうためには、 医師任せ、 行政任せでは無理です」   「ボランティアグループでなく、 NPO法人としたのは、 活動に責任を持つため。 実績を積み重ね、 『あそこに頼めば、 あんばいよくしてくれる』 『あの会の講座やったら出かけて聞いてみよう』 というようになりたい。 素人集団で、 計画の全てがすぐにうまく運ぶとは考えていませんが、 会員の輪を広げ、 地道にまじめに取り組みます」


 国鉄、 中兵庫信金を経て、 丹波市発足まで市島町の助役、 収入役を務めた。 地域への恩返しとして、 理事長就任を引き受けた。 市島ライオンズクラブの会長、 市島町土地改良組合の理事長など、 多くの役職に就いており、 多忙な日々を送る。 経験、 人脈をいかし、 「ライフネットの広告塔」 として、 活動を根付かせるのに貢献してほしい。 市島町上鴨阪。 70歳。

(足立智和)

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