大学と協議難航
瀬戸市長「着地点見えない」
兵庫医科大学篠山病院への支援をめぐり、 同医大と協議を続けている篠山市は、 八日に開会する九月定例議会で、 具体的な支援策の提案を見送る方針を固めた。 同大学との協議がまとまらないためで、 瀬戸亀男篠山市長は 「着地点が見えていない状況」 と苦慮している。 事務局間で何度か話し合いが持たれているものの、 協議は進ちょくしていない。 市は財政状況などを繰り返し説明しているという。
瀬戸市長は 「県の医務課も話し合いに加わり、 市の考え方と病院側の思いを互いにキャッチボールしながら調整を図っている段階。 事務局どうしでの話し合いで見通しが立たなければ、 医大側トップとの会談は難しい」 と話している。
市は三月、 地域医療検討委員会から答申を受け、 六月に支援内容を病院側に提示した。 「政策的医療補助金」 として、 不採算部門の救急、 小児 (入院)、 産科に各約二千万円ずつ、 年額計六千万ずつを補てんする案で、 これまで医大が求めてきた公設民営化については難しいという結論を出している。
協議は難航したまま長期化しており、 来年九月に同病院が医療活動を行う十年間の法的拘束期間が切れるのを前に、 残された時間は少なくなってきている。 (徳舛 純)