丹波地域医療確保対策圏域会議 (議長=山鳥嘉彦篠山市医師会長) が十一月三十日、 県柏原総合庁舎で開かれた。 病院機能の重点化、 集約化をはかることをめざし、 圏域 (丹波地域) 内で疾病ごとの医療ネットワークを構築することが了承された。 また、 丹波市医師会 (田中潔会長) が、 「準夜帯」 (午後五時ごろから同十時ごろ) までの間、 医師会会員の診療所で軽症の救急患者の受け入れを検討していることを明らかにした。
会議には、 丹波、 篠山両市の市長、 医師会長と、 兵庫医大篠山、 岡本、 にしき記念、 県立柏原、 柏原赤十字、 大塚の六病院長、 丹波県民局長らが出席。 非公開で行なわれ、 終了後、 山鳥議長と、 事務局の佐藤守柏原健康福祉事務所長らが内容を報告した。
ネットワーク化は、 医療法改正に伴うもの。 がん、 糖尿病、 急性心筋こうそく、 救急、 小児救急、 周産期医療など九つの疾病について治療の拠点病院を設ける。 治療できる設備、 医師、 スタッフが整っていることなどが条件で、 一年くらいかけてどの病院が何を担うのかを議論する。 拠点病院は必ずしも圏域で一つではなく、 複数の場合もあるという。
丹波市医師会の準夜帯の軽症の救急患者の受け入れは、 市内で一、 二カ所の医院を当番として決め、 患者を受け入れようとするもの。 現在任意で行なっている 「午後十時ごろまでの診察」 を、 制度として確立しようというもので、 今後丹波市などと具体化に向けた調整をはかるという。
また、 柏原赤十字と兵庫医大篠山病院の存続問題の早期解決を望むこと、 県立柏原病院に中核病院としての機能が発揮できる努力を求めることなども話し合われた。
山鳥議長は、 「病院も大変だが、 困るのは市民。 市民の事を考えて解決策を導いていきたい」 と話した。