女子ボクシング「演技」で全国へ 田村 蘭 (たむら・らん) さん

2006.12.17
たんばのひと

 西宮清風高校で10日に行われた 「第5回女子全日本アマチュアボクシング大会兵庫県代表選考会」 で合格し、 来春、 東京都日野市で行なわれる全国大会に、 県代表として出場する。 相手と拳を交える実戦形式でなく、 空手の 「形」 に相当する 「演技競技」 で、 技の正確性や基礎体力を指標に、 得点を競う。

  「30ぐらいの演技動作があり、 審判から 『前の手から始めるワンツーストレート』 というような指示が出ます。 リングの上で演技し、 その後でシャドウボクシングを2分間、 さらに、 リングを降りてサンドバッグ打ち、 一番最後に腕立て、 腹筋各10回、 縄跳び2分間の基礎体力試験がありました。 緊張はせず、 練習どおりにできたと思います」   「11月に選考会出場を決めてから、 リズムを変えるとか、 ももを高く上げるとか、 『ボクサーらしく跳ぶ』 よう、 縄跳びの特訓をしました。 スタミナもなかったので、 これまでで一番厳しい練習をしました。 最後の基礎体力試験はしんどくて、 苦手の腕立て伏せは、 規定回数はこなせたものの、 きれいな形にはできませんでした。 240点が合格点で、 265点をとれ、 ほっとしました。 基礎体力とシャドウボクシングを鍛え、 全国大会ではきれいに演技できるようがんばりたい」   「2年前に 『ダイエットにいい』 と、 弟 (元プロボクサーの田村俊さん) に勧められ、 軽い気持ちで始めました。 自分でも信じられないくらい長続きしています。 『やせたね』 と言われるのもうれしいですが、 10月に目標だった日本アマチュアボクシング連盟のC級認定試験に合格した時が、 一番うれしかった。 元々運動が嫌いで、 今でも嫌いですが、 汗をかくのが、 以前よりは嫌いでなくなったような気がします」

 華奢 (きゃしゃ) で、 1年前は腕立て伏せが1回もできなかった。 規定の 「10十回」 をこなすため、 こつこつ練習し、 20回できるようになった。 指導にあたる青垣ボクシングジムの入江潤会長は、 「素直な性格と、 反復練習にまじめに取り組む姿勢が素晴らしい」 と絶賛している。 丹波市青垣町沢野。 28歳。

(足立智和)

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