今そこにある木々

2007.01.30
未―コラム記者ノート

 「今年は大豊作」と聞いて頭を抱えてしまった。この季節、同じく憂鬱になっている人が多数おられることと思う。「大豊作」が悩みの種-。そう、スギ花粉である。 花粉を飛ばす雄花の付き具合は、前年夏の気候が影響するという。確かに昨夏は暑かった。神戸海洋気象台の丹波市内の測定値によると、日中の最高気温が30度を超える「真夏日」は、7、8月で52日間。2003年の同期間の真夏日は31日間だから、20日も増えている。 このせいで、今春のスギ花粉飛散量は「昨年の10~20倍で、例年の1.5~2倍」になるそうだ。実際の飛散量は春の気候によるが、潜在能力としては相当のものだ。県の機関に丹波地域のスギ着花状況をたずねると、詳しい数字は分からなかったが、「昨年よりも確実に多い」との返事。真夏日の増加も考慮すると、花粉症の人は腰をすえて対応した方がよさそうだ。 かくして私を含め二人の花粉症者をもつ我が家は、顔に密着するマスクの大量補給に踏み切った。症状を軽くするといわれる赤シソも例年以上に食べようと思う。春まであと1カ月、「戦い」はすでに始まっている。(古西広祐)

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