農畜産物関係の取材が続いている。丹波市で来月開かれる、県畜産共進会に出場する「丹波ひかみ牛」の代表を決める市の共進会が21日、22日には、氷上町三方で収穫後のクリに付く虫の駆除を、従来の臭化メチルというガスでなく、お湯を使って行う新技術を見せてもらった。その前の週は、特産化を目指す黒ごまの取材に伺った。非農家の私にとっては、全てが新鮮で興味深い話だった。 経験、知恵、努力の積み重ねの大切さを思う。例えば牛なら、丹波市で畜産共進会が開かれることが、「ほぼ確実になった」2年前から、準備を始めた。2年後の活躍が期待できる市内生まれの子牛を選抜し、市内の肥育農家で育てた。クリの新技術は、丹波地域の農家が風呂にクリを浸し虫除けをしていたことがヒントの一つになって生まれたそうだ。 丹波市の特産として全国に名を轟かせようと、栽培が始まった黒ごま。労力は必要だが、栽培は難しくはなさそうだ。以前は、ごまを自家栽培していた家も多いと聞く。少量ずつでも、取り組んでみてはどうかと思う。国内に際立った産地もなく、努力次第では「特産」の仲間入りができるかもしれない。(足立智和)