現在の「平成の大合併」時代の約50年前、1955年(昭和30年)に町村合併促進法が施行され、全国でも多くの市町村が合併した。篠山市でも、19町村が6町村に再編成された。そして、75年に4町に、99年に1市となった。行政区域は、ここ50年でとても大きくなった。55年に味間村、城南村、古市村とともに、丹南町に合併した大山地区で解村50周年を記念した事業が計画されている。かつてのような盛大な秋祭や祭酒の復活、地域を知るためのウォーキングなど、住民全体で、旧村単位での地域活性化を進めようとしている。少子高齢化や過疎化により、地域への関心が薄れてきたことへの危機感が事業へ駆り立てた。この危機感は、高齢化する丹波地域では共通の課題だ。ここ50年で車の所有台数が増加し、時間的な距離は縮まった。しかし、生活圏は50年経ったとはいえ、そんなに広くなるものではない。全市からみた効率的なまちづくりも必要だが、市民一人ひとりの「生活する」視点も必要だ。 昭和の大合併から50年。まず、足元のまちを確認することから平成の大合併を考えてみたい。(坂井謙介)