医療再生の道を探る 30日に集い

2007.11.26
丹波の地域医療特集

 丹波市内の医療関係者や市民の有志が、 30日午後7時半から、 県立柏原病院で 「地域医療の再生を願う市民と医療者のつどい」 を開く。 大学医局による医師の引きあげなどで急激な医師不足に陥りながら、 「地域で医師を育てる」 取り組みにより、 全国から医師を集めつつある千葉県立東金病院 (東金市) の平井愛山院長の講演と、 同病院らと連携し、 市民の立場で医療再生の道を探るNPO法人 「地域医療を育てる会」 の活動内容の紹介を予定している。 先進的な取り組みを知ることで、 丹波地域の医療再生に役立てようというもの。 主催の実行委員会では、 広く市民と医療関係者の参加を呼びかけている。 無料。
  「崩壊から再生へ」 がテーマ。 東金病院がある千葉県山武地域 (2市4町で人口約22万人、 面積約430平方キロ) は、 医療崩壊を経験した。 大学の医師引きあげなどで11人いた東金病院の内科医が2人にまで減少。 同病院の医師不足の影響で、 同地域内の公立病院に患者が殺到し、 耐え切れなくなった内科医9人がそろって退職する、 いわゆる 「ドミノ倒し」 現象が起きた。 両病院の努力で、 現在は医師数は幾分持ち直しつつある。
 平井院長は、 「医療連携」 「人材育成」 「住民との協働」 を3本柱に、 医療再生に取り組んでいる。 特に、 「地域で医師を育てる」 ことに力を注いでおり、 専門医資格取得に向けたプログラムを整備するなど、 病院の魅力作りを通して若手医師を招へい。 現在、 内科は7人にまで回復している。 同NPOも 「医師育成サポーター事業」 を始め、 医師育成に一役買っている。
 このほか、 同院長は、 病院と、 開業医や診療所とを結び、 患者情報を共有するシステムを開発。 普段はかかりつけ医の元で、 年に数度は病院受診をする 「循環型医療連携」 に取り組むなど、 独自の取り組みを多数手がけ、 全国的に注目を集め、 メディアにもたびたび取り上げられている。
 実行委員会事務局の芦田内科 (0795・72・3660)。

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