化石の模型化始まる 5月に一般公開予定

2008.03.25
丹波の恐竜

 丹波市山南町上滝で見つかった大型草食恐竜化石の模型製作が21日、 「恐竜化石工房」 (山南町谷川、 山南住民センター内) で始まった。 出土状況を伝えるため、 化石を周囲の泥岩と一緒に模型化する 「産状模型」 を作る。 専門業者が訪れ、 第1次発掘で掘り出した、 尾の骨が含まれている1トンの泥岩にシリコン樹脂を塗る作業などを行った。
 模型化するのは、 幅1・3メートル、 奥行き1メートルの泥岩。 握りこぶし大の 「尾椎」 や長さ20ー30センチの 「血道弓」 などがむき出しになっている。
 文化財や化石の模型化を多数手がけている、 「京都科学」 (京都市) の社員が作業。 化石に極薄のすず箔を張り、 周囲の岩にはパラロイド溶液を塗布。 その上に型をとるためのシリコン樹脂を塗った。 今週半ばまで、 シリコン樹脂やポリエステル樹脂を重ね、 型を補強する作業を行う予定。
 同社工芸部の西田均・製作課主任は 「こんなに大きな化石を扱う機会は少ないので、 作業できて光栄」 と話していた。
 完成した産状模型は、 5月に開かれるフォーラムで一般公開される。

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