篠山市内3病院で輪番 補助9000万円実績配分

2009.05.21
丹波の地域医療特集

 篠山市は市内病院の救急搬送の受け入れ率を上げるため、 7月から 「篠山輪番」 をスタートする。 「丹波地域病院群輪番制度」 を踏まえたうえで、 丹波市内の病院が担当している輪番日に、 篠山市内の3病院 (兵庫医大篠山、 岡本、 にしき記念) でも輪番を決める。
 14日に3病院長、 医師会、 消防長らでつくる 「市救急医療体制調整委員会」 を開いて合意を得、 18日の議員全員協議会で報告した。 6月の常任委員会でも説明する。
  「丹波輪番」 は、 月―金曜の夜間と、 土曜の午後、 日曜の午前・午後に設定。 平日夜間は篠山市内の3病院と丹波市内の県立柏原、 大塚の2病院が曜日ごとに担当を決め、 週末は5病院で順に回している。 「篠山輪番」 は丹波市内の病院が担当している水、 金曜の夜間と週末に市内3病院で担当を決める。
 篠山市は当初 「医師2人体制で輪番日を担当」 という案を提案していたが、 すべての病院で体制を統一することはできず、 医療スタッフの配置などは各病院の実情に応じて任せることにした。 「輪番日」 が 「最後の受け皿」 なのか、 「最初から全て受け入れる担当」 なのかで病院間の考え方が異なることもあり、 協議が難航したという。
 篠山市は救急医療対策事業補助金として今年度9000万円を予算化しており、 輪番時間帯における救急受け入れ件数に応じて分配する。
 議員全員協議会では、 「補助金を出す側が輪番の定義をきっちり決めた方がいいのでは」 「当初予算の説明とは大きく違う。 9000万円も必要なのか」 などの批判が出たが、 市は 「市内で救急患者の75%以上を受け入れるなど努力してもらっている。 この体制がゴールとは思っていないが、 現状よりひとつステップアップできる」 と理解を求めた。

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