丹波市は、 山南住民センター (山南町谷川) 内にある 「丹波竜化石工房」 を、 隣接する山南支所1階に移転・拡充する方針を固めた。 国の緊急経済対策交付金のうち、 1億3700万円を利用して計画したものの廃案となった丹波竜マスコットキャラクター 「ちーたん」 の金塊像制作の代案。 6日に行われた 「恐竜を活かしたまちづくり協議会」 で住民らに報告した。 新工房は来年12月ごろの完成を目指す。
現工房は化石のクリーニング室と産状レプリカなどの展示スペースからなり、 広さは約98平方メートル。 支所への移転後は、 約700平方メートルと7倍ほどの広さになり、 恐竜の骨格模型の展示のほか、 研究員の活動スペースも大幅に拡充する。
移転先となる支所1階には現在、 市教育委員会社会教育部が入っているため、 上の階への移動など今後協議を進める。
移転に伴う費用は約7000万円を予定しており、 骨格模型などの購入費用は約4000万円。 模型は、 市内で発見されている草食、 肉食の2体を計画している。 また、 約2670万円を使い、 住民からの要望が多かった化石発見現場 (同町上滝) の駐車場の舗装や案内看板の設置など、 現場周辺の環境整備を行う。
発見現場の地元住民からは、 「発見現場から工房までの距離が離れており、 現場周辺に施設をつくるべきだ」 などの声が上がったが、 市側は 「現在の財政状況では厳しい」 として、 支所への移転・拡充に理解を求めた。
金塊ちーたん像は、 6月30日から開かれた市議会臨時会で提案されたが、 住民の合意が得られないとして本会議中に辻重五郎市長が撤回した。