作曲家・ピアニスト 足立知謙さん

2011.01.22
たんばのひと

才能信じて夢に進む

(あだち とものり)大阪市在住

 1976年生まれ。 丹波市青垣町小倉出身。 柏原高校、 立命館大学経営学部卒。 「IVORY MUSIC」 主宰。 大阪の自宅と、 渋谷のビルに事務所を置く。

 ピアノとシンセサイザーを相棒に、 枠にはまらない多彩な音楽活動をしている。 スゥイングロックバンド 「トライベッカー」と、胡弓奏者とのユニット 「KODACHI~小立~」 でCDをリリース。 作曲家として手がけたテレビCMやサウンドトラックは数多く、 「5年間で250曲ほどあるのでは」 という。

  「作曲家」 と名乗り始めたのは29歳の時。 大学卒業後、 7年勤めた小学校教員を辞め、 音楽で生きていくと決めた。

 父は高校、 母は小学校の元教諭。 「教員免許を取る」 が、 大学に進学する時の親との約束だった。

 大学では、 経営学部の授業そっちのけでピアノに没頭。 夜は、 プロのミュージシャンたちと演奏した。 それでも、 3回生の時に資格試験で小学校教諭免許を取得。 中学、 高校の免許も学部で取った。

 教員を辞める時、 大反対した両親は、 今では一番の応援者だ。 経験から、 身に沁みて思うことがある。 「芸術の仕事は、 賛成されてやるものではない。 絶対反対されるが、 それでもやるもの」。

 2009年には、 ふるさとから依頼され、 「丹波市音頭」 を作曲した。 「地元出身のプレッシャーもあり、 ありとあらゆる音頭を聴きまくって勉強した」 という。 市役所や商工会の人など、 地元のネットワークが広がり、 「ますます丹波がおもしろくなった」 と話す。

 今月29日に、 山南町のやまなみホール (0795・77・3290) で、 地元では初めてのホールコンサートを開く。 胡弓とのユニットで出演し、 スペシャルアレンジの丹波市音頭も披露するつもりだ。

  「今はまだ夢の入り口。 最終的にやりたいのは映画音楽。 それと、 日本を飛び出してみたい」。 夢を抱き、 才能を信じ、 進み続ける。

 

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