6月9日開かれた篠山市会補正予算特別委員会 (渡辺拓道委員長、 19人) で、 足立義則議員が市名変更検討のための市民へのアンケート実施経費約29万円を除いた一般会計補正予算修正案を提案。 委員長、 欠席議員 (1人) を除く17人中、 賛成12人で可決した。 予算関連の修正案が委員会で可決されたのは、 2007年からの酒井隆明市政で初めて。 6月21日の本会議最終日に修正案と原案が審議され、 河南克典議長を除く19人で採決されるが、 修正案が可決されるのは確実の見通し。
修正案提案の理由で足立議員は、 ▽財政難時にほかに優先すべき事業がある▽市広報紙でアンケート実施を公表する前に議会で内容や時期などを審議するべき―などをあげた。
修正案賛成の立場から、 植野良治議員は 「財政状況が改善してから検討しては」、 堀毛隆宏議員は 「予備知識がなく、 アンケートを実施するのは意と反することも出てくる。 住民と対話してから実施を」、 国里修久議員は 「市民の間で今議論が始まったばかり。 もう少し議論してから実施すべき」、 木戸貞一議員は 「アンケート実施前に内容や反映の仕方を決めるべき」、 隅田雅春議員は 「市民に大きな声が上がってから検討すべき」 などと意見を述べた。
これに対し、 アンケートを実施するとした原案賛成の立場で、 大上磯松議員は 「アンケートで市民の意見を聞くのがスタート。 広報紙に出て議会が否決するのは不信感を与える」、 また、 奥土居帥心議員は 「このような大きな問題は市長や議員では背負い切れない。 市民の意見を聞くのが自然な形」、 林茂議員は 「市民の意見を聞かないのは乱暴。 いろんな意見を聞くのが議員の使命」 などと主張した。
修正案に反対したのは5人で、 昨年、 酒井市長に市名変更の要望書を提出した会派 「新風」 の4人と西田直勝議員。
市名変更について、 市は昨年、 庁内プロジェクトで検討。 5月21日の酒井市長の施政方針で、 「市民の中から 『丹波篠山市』 にすればとの提案がある。 市民からの意見を7月まで募集、 9月頃にアンケートをとるなどし、 慎重に検討していく」 としており、 6月号の広報紙で特集として取り上げ、 7月29日まで市民の意見を募集している。 本会議で修正案が可決されれば、 広報紙で案内していた9月実施のアンケートは行われない見込み。