共存共栄の道

2011.07.02
丹波春秋

 丹波地方を含む広域的な地域の連携を図る動きが昨年から進んでいる。昨年7月には、丹波市、篠山市の兵庫丹波と、京都丹波の計7市町で構成する「大丹波連携推進協議会」が発足。昨年10月には、但馬や福井県の一部もエリアにしたNPO法人「北近畿みらい」が誕生した。▼同法人のシンポジウムを報じた本紙6面にもあるように、府県や市町という自治体間には壁がある。その壁を取り払って交流を図る。人口減少や経済低迷などで地域の活力が落ち込むなか、明日の地域を築く動きとして期待したい。▼我が市町には、他の地域にはない特性や魅力がある。同様に、他の地域には我が市町にはない特性や魅力がある。それらの異なる魅力に対してひがむのではなく、素直に認めて称え、連携を図ることで補完しあう。足を引っ張り合うことなく、ひとつの地域として連携し、たがいに協力して魅力を高める。▼同法人顧問の高嶋正晴立命館大学准教授が指摘するように、広域的な地域の中で、その住民が域内の他地域に出向くことで交流人口となり、経済的な効果をもたらすことも、共存共栄の道へとつながっていくだろう。▼ただ、こうした広域的な連携は、住民が他地域を知ることが第一歩になることは言うまでもない。そのためにも域内交流を深めたい。(Y)

 

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