障害者の短期入所開始 丹波圏域初、老健施設で

2011.07.10
ニュース

 篠山市東吹の介護老人保健施設 「咲楽荘」 が、 県からの指定を受け、 在宅の重症心身障害児 (者) を対象にした短期入所 (ショートステイ) のモデル事業の運用を始めている。 介護老人保健施設を利用した障害者の短期入所事業は丹波圏域では、 同施設が初の試み。 担当者は、 「障がい者はもちろん、 家族にとっても安心感を与えられるような取り組みになれば。 家庭での支援と同じレベルのサービスを提供できるように努力したい」。 身近な駆け込み寺として、 利用を呼びかけている。

 同事業は家族の病気や冠婚葬祭など介護を受けられない場合に、 障がい者を受け入れるサービス。 入浴や排せつ、 食事介護などが受けられる。 重度の知的障害と重度の肢体不自由が重複している人 (療育手帳A、 身体障害者手帳1・2級相当を所持しているか、 市が認めた場合) が利用対象。

 初回利用の際は、 障害の状況などを把握するため、 数日前に医師の事前診察が必要となる。 その後、 日帰りの短期入所を利用後、 宿泊につなげる。

 現在、 県内にある短期入所の指定事業者は7カ所あるが、 地域が阪神間、 北播磨に偏っており、 丹波地域など遠方の在宅障がい者の利用が少なく、 親などから身近な場所での設置要望が強かった。

 県障害福祉課によると、 該当する障がい者は、 約4000人おり、 指定事業所の受け入れ定員は約900人。

 この状況を受けて県は昨年、 県内の介護老人保健施設の空床を活用する同事業を呼びかけ、 同施設が応じていた。

 同施設は、「同じ地域に住んでいる障がい者を支援できる事業。 生活の中で困った時に利用してもらいたい」 と話している。

 同施設 (079・590・2121)。

 

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