加古川の背割堤完成後もあふれる「柏原排特」 柏原町田路 バイパス浸水やまず

2011.09.11
ニュース

 台風12号で水害をもたらした柏原町田路の排特水路 (排特) の水があふれる原因が、 下流の高谷川の水位の影響ではなく、 排特自体の低い流下能力にあると県丹波土木事務所がみていることが、 8日までに分かった。 県が今年度の完了を目指して進めている、 背割堤を設け加古川と柏原川の合流点を下流にずらし、 高谷川の水位を下げる工事が終わっても、 同じように国道176号柏原バイパスに水があふれ、 水害を起こす可能性があるが、 今のところ排特の改良計画はない。

 問題個所は、 葬心ルミーナ柏原ホールとカラオケ 「モクモク」 の間を流れる排特。 同土木事務所は、 水があふれる原因を、 排特と同国道バイパスが交わる部分に設置されている暗渠 (きょ) ・ボックスカルバートの断面積が小さく、 流下能力が小さいためと見ている。 下流の高谷川の水位に関わらず、 排特の能力を上回る水が流れ込めばあふれる、 という認識。

 ボックスカルバートは、 国の委託を受け県が管理している同国道の地下にあり、 同水路は、 丹波市が管轄している。 「ロ」 の字型のボックスカルバートが並んで2基設置されているため、 排特の中央に壁が1枚あるような形になっている。 壁部分に枝や草が引っ掛かり、 流れをより悪くしている。

対策を考慮する余地はないのかとの丹波新聞社の問いに、 同土木事務所は 「検討する」 と回答。 丹波市建設部も 「県とよく相談したい」 と話した。

写真・水あふれの原因と見られる柏原排特のボックスカルバート=柏原町田路で

 

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