文部科学大臣賞に輝く 全国自作教材コンクールで

2011.10.06
ニュース

 篠山市の視聴覚ライブラリー (篠山市中央図書館内、 篠山市西吹) が制作したビデオ作品 「篠山子ども狂言―伝統の舞台に挑む」 が、 「全国自作視聴覚教材コンクール」 (日本視聴覚教育協会主催) の社会教育部門で、 トップの文部科学大臣賞を受賞した。 作品を手掛けた小林康弘さん (47) と見晴彦さん (35) は、 「子どもたちが懸命に伝統芸能に打ち込む姿を収めた作品で最優秀賞をいただけ、 子どもたちの取り組みと映像作品の両方を認めてもらえた思いがして、 ダブルでうれしい」 と喜んでいる。

 受賞作品は今年4月、 春日神社能舞台建立150年を記念して、 能舞台で初めて行われた 「子ども狂言」 を、 練習から本番まで約2カ月間にわたって取材したドキュメンタリー。 狂言を演じたのは、 募集で集まった19人の小学生で、 子どもたちが狂言を学ぶ過程を通して、 能舞台の歴史や狂言について伝え、 子どもたちの成長ぶりやそれを支える多くの人々などを描いた。

 撮影日数は延べ10日間で、 録画時間は約15時間に及んだ。 さらに編集に10日間かけ、 上映時間30分の作品に仕上げた。

 制作の当初、 2人は、 「記録する」 という数ある仕事の中の一つとして取材を始めた。 しかし、 伝統芸能に挑戦する子どもたちのひたむきな姿、 それを支える指導者や保護者らの情熱を目の当たりにして、 「これは 『単なる記録ではなく、 絶対に残しておかなくてはいけないもの』 と気持ちが高ぶった」 と振り返る。

 

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