丹波の森協会が開いている 「丹波の森大学」 の専科生が10月11日、 丹波の森公苑(丹波市柏原町)で、 手作り水力発電装置の稼働試験を行った。 廃品を利用した発電装置は水を受け、 勢いよく羽根を回し、 120ボルト程度の粗電力を生み出した。 整流器を通しても安定的に100ボルトは得られる見込みで、 家電を動かせる。 30日に同施設で開かれるイベントで自然エネルギー利用の一例として披露する。 「少ない水量で発電できる。 興味のある人は見学を」 と呼びかけている。
3年ほど前から 「水」 をテーマに研究しており、 当初は観光地などにある木製水車を作ろうと考えていた。 検討を重ねるなかで、 水車を利用し、 より人々の生活に役立つ水力発電へと方向転換した。
発電装置のボディーは、 軽自動車のデフギアを利用。 風力発電に使う発電機と車の後輪部分に羽根を左右2個取り付けた。 ステンレスの浴槽でこしらえた受け口から入った水が1・5メートルほど落下して羽根を回し、 発電機に動力を伝え、 電気を起こす仕組み。
デフギアは、 車輪 (羽根) が1回転するたびに、 プロペラシャフトが5回転することから、 動力を効率的に伝えられるとみて採用した。 購入したのは、 受け口と羽根をつなぐ塩化ビニールパイプぐらいで、 材料代はほとんどかかっていない。
同施設裏手にある用水池からポンプで汲み上げた水を川に流し、 実験。 計測器ではかったところ、 120ボルト程度の発電に成功した。 30日には照明器具を灯し、 発電を 「見える形」 で紹介する。