間伐材買い取り木質ペレット化 NPOバイオマス丹波篠山

2011.10.06
ニュース

 NPO法人バイオマス丹波篠山 (岸本正紀理事長) は、 市民が間伐した木を買い取り、 固形燃料の木質ペレットにするとともに、 ペレットストーブを普及する事業を始める。 CO2排出量を削減するため、 市民参画で里山整備を進め、 森林資源の循環利用を促すシステムを構築する。 10月15日の 「里山セミナー」 で同事業を説明。 伐採木搬入とペレットストーブ設置を呼びかける。

 市民が里山整備で間伐した木を軽トラック1台分約2500円で買い取る。 搬入先は市内の3カ所を予定している。 それらを同法人所有の機械で木質チップや木質ペレットにする。 木質ペレットはまず、 11月に市役所市民ホールに設置予定のペレットストーブの燃料にするほか、 普及を計画している学校、 温泉施設、 個人住宅などへ供給する。 ペレットの販売価格は未定だが、 市場価格としてはおよそ1キロ当たり40―50円だという。 また、 木質チップは、 近隣企業のバイオマス発電の燃料として販売する。

 篠山市内では、 昨年度、 「森林バイオマス利活用」 をテーマにした市の庁内プロジェクトチームがバイオマス利用を研究。 また、 昨年度から市民団体の里山整備を助成する 「里山彩園実験事業」 を行い、 今年度は8カ所で実施。 同法人も今田町で同事業を展開している。 このほか、 今年から10月を 「里山ふれあい月間」 と設定し、 市民の里山整備への関心を高める活動を行なっている。

 今回の同法人の事業は市との協働事業。 同市と同法人が所属している、 「地球温暖化加古川流域協議会」 参加の下流域の自治体や団体とも連携して事業を行う。 また、 市はペレット製造機の助成やペレットストーブの普及活動などを支援する。 このほか、 環境省の補助事業に採択され、 「きんき環境館」 (大阪市) のアドバイスで事業を運営している。

 同法人によると、 薪ストーブと比較したペレットストーブの利点は、 ▽ペレットが約2センチで取り扱いが容易▽完全燃焼するので、 灰や煙が少ない▽火力の調整や点火消火が容易―など。

 

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