空き家開放し「居場所」に 不登校・ひきこもり

2012.05.20
ニュース

 不登校やひきこもりの子をもつ親でつくる氷上子育て親の会 (竹安恵会長) が、 丹波市春日町棚原の空き家を活用し、 子どもや若者の居場所 「TAMARIBA」 (仮称) として開放する。 学校に行きにくい子どもや若者たちが自由に立ち寄り、 勉強や遊びなど、 自分たちのしたいことができる場にする。 5月27日午後零時半からプレ集会を行い、 参加者と利用の決まりなどを詰め、 6月のオープンをめざす。

 同会世話人の土田千里さん (同市青垣町佐治) の実家で、 8年前に父親が他界してからは空き家になっていた。

  「TAMARIBA」 は、 週3回程度、 開放する予定。 子どもや若者がしたいことをするのが原則だが、 親の会会員やボランティア、 子どもや若者自身の得意分野を生かしたサークルなども検討。 ニーズに応じて、 パソコンやギターなどのほか、 野菜作りや宿泊体験などを想定している。

 不登校の子どもは、 勉強の遅れを気にし、 それがコンプレックスになっていることが多いという。 「学びのサポート」 というかたちで、 世話人が勉強の指導にもあたる。 竹安会長は、 「人として立ち直るための勉強」 という。

 同会では以前から、 時間にしばられずに気軽に利用できる拠点がほしいと考えていたが、 本業を退職して時間ができた世話人がでたことなどから開設のめどがたち、 土田さんが場所の提供を申し出た。 27日のプレ集会で参加者の意向を聞き、 6月の世話人会で、 今後の運営の仕方を決めていく。

 同会は14年前、 自身の子どもが不登校を経験した母親たちで発足。 月例会を開き、 同じ境遇の人同士で不安な気持ちを分かち合ったり、 情報交換しており、 平均で15人ほどの参加があるという。 また、 昨年からは篠山市の丹波並木道中央公園で月1回、 「遊ぼう会」 を開き、 参加した子どもたちでしたいことを決め、 自由に遊んでいる。

 土田さんは 「子どもが不登校であることを隠してしまうのではなく、 居場所に行って少し話でもしてみようかなと思ってもらえれば」 と話す。 竹安会長は、 「まずは自分の子が不登校であることを親自身が受け止め、 動くことがスタート。 親の会の活動に関心のある人は、 ぜひ連絡を。 行政や支援者、 当事者、 専門スタッフらと支援ネットワークをつくっていきたい」 と話している。

 問い合わせは竹安会長 (090・1674・3211)。

 

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