篠山市熊谷の小立麻代 (まよ) さん (22) が今月1日、 市内の農作物被害を食い止めるため、 サルを追い払う犬 「モンキードッグ」 の訓練士として市に採用され、 京丹波警察犬訓練所 (京都府京丹波町) で訓練している。 小立さんは 「早く訓練士として一人前になり、 農作物被害防止に少しでも役に立てれば」 と話している。
市は2010年度、 モンキードッグ5頭を認定。 実用化に向け、 今年度、 訓練士2人を公募していた。 また、 今月から市はモンキードッグの候補犬を市民から募集している。 小立さんは12月まで訓練し、 有資格者のもう一人の訓練士とともに来年からモンキードッグを育成する。
小立さんは、 小学生から自宅で犬を飼っていた。 篠山産業高校商業科を卒業するときに、 好きな犬に関係する仕事に就きたい、 とドッグトレーナー育成コースがある専門学校 「大阪ビジネスカレッジ」 に進んだ。 ドッグトレーナーは、 小規模経営が多く、 雇用が少ないのが現状。 諦めかけていたところに、 市の募集を知り、 サルによる農作物被害を知っていた小立さんは 「少しでも役に立てるなら」 と応募を決意した。
6日から、 平日の4日間、 京丹波町に通い、 「服従訓練」 など犬の扱い方の基本を、 同訓練所の井関仁志さん (34) から学んでいる。 最終的には、 サルを発見して威嚇できるようなモンキードッグを育てられる技術を習得する。
小立さんは 「覚えることがたくさんあり、 大変だが、 好きな犬に囲まれ、 うれしい」 と話している。 井関さんは 「専門学校で習っていたので、 扱い方が上手。 犬にも好かれている」 と期待している。
◆サルを追い払う訓練候補犬募集 篠山市が9月25日まで
篠山市 (農都創造課079・552・6580) は、 農業被害を減らすためにサルを追い払う犬 「モンキードッグ」 の候補犬を募集している。 今年度20頭の認定を目指している。
応募できる飼い主は、 ▽服従、 追い払い訓練に参加できる▽地域ぐるみの追い払いに協力できる▽日常的に服従訓練ができる―ことが条件。 認定までの手順は、 ▽追い払い犬適性テスト▽服従、 追い払い訓練▽訓練成果測定テストに合格。 今年度は無報酬だが、 来年度から有償の計画。
申し込みは、 9月25日までに同課へ。