大気汚染

2013.05.23
丹波春秋

 3年ぶりに北京へ。日本語学生を支援するNPO「アジアの新しい風」の行事で清華大学を訪ねる目的だったが、大気汚染を気にしながらの空港到着。降り立つと、やはり空はもやーっとよどんでいる。並木の葉っぱも表面が白く見える。以前から感じてきたことではあるが、年々悪くなっているようだ。▼中国人の知人の話によると、5年前のオリンピックの前後はしばらく改善されたが、その後また悪くなり、今年は特別という。車の運転をナンバーによって日毎に規制したり、工場を郊外に移転させたりしたが、2台買う人が増えるなど逆効果になったとか。▼確かに車の数が一段と増えた。都心の広い道路も朝夕かなり渋滞する。アパート団地内も路上駐車の車があふれかえっていた。地下鉄網が充実してきたとはいえ、通勤はまだまだバスか車が中心だそうだ。▼日本に住んでいたこともあるその知人は「中国は急成長したが、まだまだ環境に資金をそそぐ余裕がない。しかし、これも先進国になっていくための過程。5年、10年先にはきっと解決しているはず」と鷹揚だ。▼街角も校内もマスクをしている人は意外なほど少ない。日本のテレビカメラは相当苦心しただろう。自分だけするのもはばかれるようで、たくさん準備したマスクはほとんど使わずに持ち帰ってきた。(E)

 

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