絞り込めない3つの理由

2014.06.21
未―コラム記者ノート

 山南、和田両中学校の統合校舎の位置を「山南中央公園一帯」「井原付近」2案にまで絞った山南地域市立中学校統合準備委員会の協議が3月を最後にストップ、暗礁に乗り上げている。
 「これ以上絞り込むことはできない」ところまで議論を尽くした。候補地選定の意見交換の中で、険悪な空気になることもあった。真摯に向き合い、子どもの将来を考えるほど、住民どうしが角を突き合わすことになる。委員は心苦しい思いをしている。
 絞り込めない理由は3つあると見る。1つは、市長の諮問機関でなく、条例上の位置づけもない任意機関という準備委の性格。住民どうしの話し合いの場でしかなく、一方の意見をもう一方が押さえ込むことはしづらい。
 2つは、市と市教育委員会の姿勢。事務局の市教委は、「裏方」の立場をとり、矢面に立つのは委員。このやり方に、委員が疑問を抱いている。
 3つは、住民の関心の低さ。住民が、何が問題になっているのかを知った上で選定を委員に任す合意形成がなければ、決められないと考えている。
 今後の展開を注視している。(足立智和)
 

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