水あふれ対策に期待

2014.07.10
未―コラム記者ノート

 集中豪雨や台風のたびに水があふれ、丹波市の大動脈国道176号柏原バイパスを寸断していた水路「柏原排特」の水あふれを防ぐ策を検討する委員会を丹波市が設置する。
 1989年に整備した水路だが、整備後に周辺環境が開発によって随分変わった。水を貯める役割を担っていたた田んぼが減った。雨の降り方も激しくなり、整備時の想定以上の水が一気に水路に集まるようになり、「容量オーバー」が生じるようになった。
 整備時に想定した日最大降水量は159・7ミリ、平均降雨強度は1時間あたり42・3ミリ。柏原町母坪のアメダスレーダーの記録に照らすと、日降水量は256ミリ(1999年9月7日)を最多として、206ミリ(04年10月20日)、190ミリ(13年9月2日)、171・5ミリ(11年9月20日)と4度、想定を上回っている。1時間雨量も、最高が94ミリ(13年9月2日)と、近年非常に強い雨が降る。
 検討会では、具体策が練られる。降る雨の量はコントロールできないのだから、雨水の同水路への集中をいかに分散させるかが、鍵になると想像する。良い案がまとまるよう期待したい。(足立智和)
 

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