はた祭りの面白逸話

2014.10.04
未―コラム記者ノート

 昨日ときょう5日にかけて篠山市畑宮の佐佐婆神社で「丹波篠山はた祭り」が開かれている。祭りのハイライトは、小学生が扮した騎馬童男による流鏑馬(やぶさめ)奉納だ。勇壮な陣羽織姿で馬にまたがり、境内と参道の3カ所に設けられた的を矢で射抜くというもの。ひょんなことから同神社の宮司に「はた祭り」の歴史についてじっくりと話を伺う機会があった。
 宮司によると、江戸時代、この祭りで村の若い衆らが農耕馬にまたがり流鏑馬のまねごとをしたことが始まりという。しかし、ある年、あり余る元気によって落馬し、ついに死者が出た。「神をお祀りする祭礼で死人を出すとは何事か」と、お上からおとがめを受け、それ以降、子どもが流鏑馬の射手を務めるようになったという。また、騎馬童男がまたがる馬は、一時期、俳優の津川雅彦さんの愛馬を借用していた。しかもその馬は、松平健さんが徳川吉宗役で主演したあの人気時代劇「暴れん坊将軍」の白馬であったとか。こんなおもしろいエピソード満載の流鏑馬奉納は、5日午後2時ごろから。今年は80―90年ぶりに餅まきも復活する。(太治庄三)
 

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