大原神社 (丹波市市島町徳尾)

2014.11.29
中井一統特集

市島町前山地区の一番奥、 徳尾からさらに奥の山中へ専用のゲートを開けて、 車でさらに奥へと登っていく。 まことに奥まった所にある神社で、 山全体が神域である。 風が吹けば、 少し不気味な様相を呈するような厳粛な雰囲気の神社である。 神仏習合の面影が残っている。 秋は、 紅葉が美しいそうだ。
創建は法道仙人。 当地の名刹、 白毫寺と同時期の8世紀の初めと考えられている。 余談だが、 この白毫寺には、 6代目中井権次正貞による欄間の鶴亀の彫り物があり、 また上竹田の賀茂神社にも数は少ないが、 動物の彫り物が見られる。
さて、 福知山市三和町の大原神社と時期的にもよく似たここにも、 立派な彫刻がある。 龍はもとより木鼻の唐獅子、 獏、 他に躍動感あふれる唐獅子も目に入る。 脇障子の珍しい角のある大きな鳥と牡丹の彫刻など、 6代目中井権次正貞の作である。

元高校教諭 岸名経夫

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