創建時不詳、 祭神スサノオノミコト。 ゆったりした境内で、 背後の森はうっそうとしている。 近くには延命寺もあり、両社寺は、癒しのスポットとして人気がある。ここは昔から薬草の里であり、玉垣の寄進者の名前には、 大坂の有名な製薬会社の名前もある。
楼門を入ると、 正面に拝殿が目に入る。 立派な竜の彫刻がある。 さらに本殿に進むと、 コンパクトな社殿にしては、 木組みがまことに重厚である。 随所に多くの唐獅子の彫り物があり、 木鼻には象の聖獣が彫られている。 華も大振りだが美しい。 建物の下部にも重厚な唐獅子、 獏の彫刻がしつらえられている。 脇障子には中国の仙人の姿が見える。
本殿は1800年ごろの5代目中井正忠と父・言次の相方の久須善兵衛政清の製作であり、 前部の拝殿の竜は、 明治30年前後の6代目正貞の甥、 中井清次良正実の手によるものである。
元高校教諭 岸名経夫