エースの“準備”

2014.12.20
未―コラム記者ノート

 春日中学校出身で、京都産業大学硬式野球部のエース、津田響さんが「関西六大学野球秋季リーグ」で最優秀選手賞を含む4冠に輝き、同大学まで取材に赴いた。
 取材当日は雪が降り積もり、屋外で写真撮影ができなかったので、同校野球部の室内練習場に案内してもらった。その出入り口に、「準備を疎かにすることは、失敗する為の準備をしているようなものである」と貼り紙があったのを見つけた。きっと選手たちが大切にしている言葉なのだろう。
 取材中、津田さんは「マウンドでは、強い気持ちを持つことが大事。気持ちで負けないように心がけている」と繰り返していた。4冠は、並大抵の努力では果たせなかった偉業だったかと思う。“打たれてしまうのではないか”という「自分の弱い気持ち」を消し去り、試合に向けて「強い気持ちを持った自分」を日ごろから準備しているのだろう。エースとしての自覚が、彼を奮い立たせているのだろうと感じた。
 「目標はプロ。でも入るだけでは満足しない。プロで活躍する選手になりたい。」―。そう話す津田さんの目が輝いて見えた。(田畑知也)
 

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