多紀郡郷土唱歌CDに 18団体が録音 篠山城下まち協企画

2014.12.28
ニュース丹波篠山市

多紀郡郷土唱歌の録音に臨む市内のコーラスグループら=兵庫県篠山市北新町で

篠山城下まちづくり協議会 (青木御代会長) が、 日本の童謡唱歌をひろめる会 (西尾昭会長) の協力を得て、 明治時代に制作された 「多紀郡郷土唱歌」 をCD化する事業に取り組んでいる。 100年以上前につくられ、 市内のさまざまな土地を52番までというスケールで歌った唱歌。 関係者は、 「この歌は郷土の財産。 それを現代に生きる地域の人々が力を合わせて、 音源にすることに意味があると思う。 CDにし、 多くの人に知ってもらいたい」 と話している。 今年度内に完成させる予定。

「多紀郡郷土唱歌」 は、 明治34年 (1901) に発行。 作詞は篠山市垣屋の福原律太郎さん、 作曲は兵庫県第一師範学校の米野鹿之助さんが手がけた。

市内各地を紹介した歌詞が続き、 丹南、 今田、 西紀、 篠山と、 ほぼ全域の景色や歴史をつづっている。

CD化のきっかけは2年前。「丹波篠山郷土のうたまつり」で、111年ぶりに披露された後、 西尾会長と青木会長が 「音源として保存しよう」 と考え、 同まち協の事業として取り組むことになった。

ひろめる会に所属するコーラスグループに呼びかけたところ、 市内各地で活動する18団体が協力。 今月18日、 たんば田園交響ホールで録音に臨み、 それぞれの活動エリアに関連する歌詞を歌い上げた。 曲自体は52番まで歌っても20分強だが、 録音は10時間近くに及んだ。

「常々、 古いものを知って、 新しいことに取り組めると考えている」 という青木会長は、 「音楽が盛んなまちとして、 この歌が埋もれてしまうのはしのびない。 CDが完成したら、 多くの人に聞いてもらい、 登場する場所を思い浮かべて懐かしさや、 逆に新鮮な気持ちになってもらえれば」 と話している。

CDは製作費程度の値段で販売する予定という。

 

 

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