カラフルなライン

2015.08.26
未―コラム記者ノート

 少子化に伴う選手減で、丹波市内の少年野球クラブがメンバー不足となり、長年の歴史に幕を下ろすチームが増えている。少年野球出身の私にしてみれば、何ともさみしい話だ。
 丹波市では、数年前からチームの再編が進んでいる。招待大会などで配られる冊子を眺めていると、ギリギリのメンバー数で活動しているチームは少なくないことに気づく。その状況は今だけではなく、今後も続きそうだ。
 幕を下ろす各チームとも、最後の招待大会を開いているが、取材に行くと、そのチームの歴代監督に出会う。「昔は人数が多く、メンバーが不足するなんて信じられない」と口をそろえる。
 統合して新しいスタートを切ったチームもある。氷上町では、統合チームの新ユニフォームの肩に、各校区クラブのチームカラーのラインを入れ、思いを引き継いでいくという。
 はたから見れば、ただのカラフルなライン。しかし、そこに込められた思い。そのラインを見ることで、少年時代の思い出がよみがえって来る人も多いのだろうと思った。(田畑知也)

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