いつもどおりの冬に

2016.02.06
未―コラム記者ノート

 1月31日号の丹波新聞(丹波市版)に、早咲きのセツブンソウが青垣町内の自生地で咲いた写真を掲載した。記録的な暖冬だった12月にウメやスミレが咲いたので、セツブンソウも早まるのではと年末からたびたび足を運び様子を伺っていた。
 正月休み中に白いつぼみが膨らんでいて、いつ咲くかと日参していたが、結局、4週間近くつぼみは開かず、開花は例年並みだった。開花を促そうと、カメラマンが「はー
っ」と温かい息を吹きかけているのを見たことがあり、まねしてみたが、寒い外気に暖気はかき消された。
 1月30日に人権発表会が開かれた中央小学校の体育館では、捕まえようと児童が伸ばす手をすり抜けるようにヒラヒラとチョウが飛んでいた。その前の週は、ここ5年ぐらいで一番冷え込み、丹波市内の国道で温度計が「マイナス8」を表示するのを見た日があったというのに。
 アメダスで数値を追うと、1月の気温は、平年値より幾分高い程度で、「いつも通りの冬」だった。寒いのはつらいけれど、あのまま春を迎えなくて、それはそれで良かったと思う。(足立智和)
 

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