自由に提案、自由に集う
月例会に集まった人たちの中からやりたいことを提案し、やりたい人がやりたいように実施するサークル「篠山で楽しく暮らしたい(隊)」。月例会には篠山市外からも含め毎回20―30人が参加する。しばりのない自由な雰囲気がうけたのか、会員は60歳代を中心に約60人まで増えたが、管理する名簿があるわけではなく、参加、不参加、入会、退会も自由だ。
島根県出身で、2001年に篠山市へ移住した。当時はサラリーマンで大阪へ通勤。暗くなってから帰宅し、休日は買い物に行く程度。退職してから篠山を楽しもうと思ったが、どこにおいしい店があって、どこに見どころがあるのか分からない。楽しく暮らすための情報交換ができる場をつくろうと知人らと市民センターに集まり始めたのがきっかけで、12年にサークルを立ち上げた。
月例会では参加人数にかかわらず、5人以上の賛同があれば企画が成立するルール。グラウンドゴルフや野菜栽培、桶ット卓球、市内散歩―。実現した企画は実にさまざま。別のグループにも所属していたり、店のオーナーという会員には宣伝の場にしてもらう。それが新たな企画のネタになる。
「同じ市内でも、住んでいる地域から外れると文化や行事ごとも知らないことが多い。外から見るとすごいことでも、きっと地元の人にとっては当たり前のことなんでしょう。サークル活動などでもそれぞれはがんばっておられるが、横のつながりがない。『暮らしたい(隊)』が、それらをつなぐ場になり、何かしら地域に還元できるようになれば」と話す。「今は篠山で楽しく暮らせています」と笑顔を見せた。67歳。