興味深いバイオガス発電

2016.07.21
未―コラム記者ノート

 青垣住民センターで開かれた、畜産糞尿でエネルギーをつくり、資源とお金を地域で回すシンポジウム。糞尿などを嫌気発酵させメタンガスを作り、ボイラー、発電機で熱や電気を得る仕組みが理解できた。臭気が気になるが、講師によると、プラントはにおいはしないそうだ。
 ガスを作る過程で出る消化液(有機質の肥料)は、成分は水分93%、窒素0・39%、リン0・15%、カリウム0・37%などでペーハー7・8という説明だった。臭気はない訳ではないが、「部屋の中だと臭く感じるけれど、屋外だと感じないレベル」で、散布し牧草のみならず農作物への利用の期待が持てた。
 氷上低温殺菌牛乳を集団購入していた環境や食品問題に関心のある人たちが開いた催し。消化液で栽培した資源循環型野菜をこれら消費者が一般的な野菜以上の価値を認めれば有利販売につながる。
 プラントが1・5億円はするそうだ。補助金で半額まかなえてもかなりの資金が必要になる。誰が作り、運営するのか、採算面の見極めと課題は多いが、非常にユニークな取り組みだ。引き続き取材したい。(足立智和)

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