男の自立と料理

2017.03.04
未―コラム記者ノート

 「春は名のみの風の寒さや」という出だしの早春賦という歌が似合う季節。雪が多かっただけに、本格的な春が待ち遠しい。
 そんな日曜日、男性の料理教室に参加した。土鍋を使った中華丼で、「男のええかげん料理」のタイトルどおり、15分で作れるメニュー。中華スープを使うので、調味料がいらず、野菜、豚肉などを入れて煮るだけなので、簡単。
 指導した石蔵文信大阪樟蔭女子大学教授は、「男の自立には料理をすすめたい」と話した。ある日の料理教室で、「野菜を洗ってというと、洗剤で洗う人もあった」とエピソードを披露したが、経験のないことは大変。「材料とレシピを見ながらにらめっこ」という光景も浮かぶ。
 「男性は競争社会の中で生きてきたので、定年になるとポシャル。おばちゃん化すれば、妻のストレスも減る」と石蔵さん。「夫源病」という妻のかかる病気もあるようだ。ゴミ出し、掃除と色々あるが、予防には、料理が手っ取り早い。春から家庭で何か一つ始めよう。濡れ落ち葉にならないためにも。「春キャベツ刻む音するトントンと」。(臼井 学)

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