ササヤマ星人

2017.04.15
未―コラム記者ノート

 見出しを見て、「何を言い出すのか」と思われるかもしれない。しかし、この名前の宇宙人が巨匠、藤子・F・不二雄氏の作品「21エモン」に登場しているのである。
 主人公が切り盛りする旅館を訪れるのが、ヘッコロダニ星雲タンバ星系ササヤマ星人。宇宙の辺境にある星で、貨幣という概念がなく、宿代代わりに置いていくペットが、主人公の相棒となるモンガーだ。
 疑問がわく。なぜ、富山県出身の氏が篠山を登場させているのか。しかも辺境として。
 宝塚出身で、親交があった手塚治虫氏から聞いたのか、あるいは、同時期に活躍し、一時期、篠山で暮らした水木しげる氏から聞いたのか。はたまた、デカンショ節に登場する「丹波篠山 山家の猿」に着想を得たのか。
 出版元の小学館に問い合わせたが、「今回は協力できない」。博物館では、「作者しかわからないのでは」。
 氏が鬼籍に入る前に、取材できなかったことが悔やまれるが、何とか疑問を解決できないものかと悩んでいる。情報をお持ちの方がおられたら、ぜひ一報ください。(森田靖久)

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