兵庫県篠山市内の各種団体から、市名を「丹波篠山市」とすることを求める要望書が市長や市議会議長に対して提出されていることを受け、市は、市名を変更した場合にどれくらいの経済効果があるのかといった調査・研究を、民間の調査会社に委託する方針を固めた。調査には3カ月程度を要するとみられ、費用は約400万円を想定している。酒井隆明市長は、丹波新聞の取材に対し、「変更に賛成、反対を問わず、具体的な数字を提示してほしいという声があった。議論の判断材料にできれば」と話した。
市によると、委託を予定しているのは、「株式会社・日本統計センター」(本社・北九州市)。各種調査・分析業務やマーケティングシステムの開発などを行っている。
市は変更した際の経済波及効果などについて、具体的なデータを市内部などで作成することも検討していたが、「専門的な知見が必要」と判断し、民間に委託する方針を固めた。
調査の具体的な内容は8月21日にも職員が同社と協議する。インターネットなどを用いて、全国の3000人程度に篠山市のイメージや訪問頻度などを問うことも想定されているという。
委託費用は、議会の審議を必要としない予備費で対応するが、17日の議員全員協議会で方針を示した。
市名変更に前向きな姿勢を示している酒井市長は、委託費用を市議会9月定例会への補正予算上程ではなく、予備費を充てることについて、「市名変更条例の上程を急いでいるわけでは全くない」とし、「機運が盛り上がっている今、具体的な数字を早急に提示し、市民の議論が深まればと思う」と話した。