老後はマツタケ“栽培”

2017.08.28
未―コラム記者ノート

 マツタケ山復活セミナーを取材した。これまでにも数度、同様の取材をしてきたが、今回の内容はこれまでと違い、果樹園感覚でマツタケを“栽培”しようというもの。

 マツタケ山再生の従来の手法は、林床の腐葉土を掻き取ったり、雑木を刈り払って日当たりを良くし、マツタケが発生しやすい環境を整えるというものだった。

 今回、専門家が提唱した手法は、山の中にマツタケ栽培園を造ってしまおうというもの。簡単に説明すると、昔マツタケ山であった“素質のある山”の表層土壌を重機を使って全面除去する。そこにアカマツの苗を植栽し、マツタケが好む若いマツ林を育成していく。

 シロが形成されるまで最短でも7年ほど掛かるそうで、その間、除草や剪定、混みあった個所の間引き、獣害防除の作業などを行わないといけない。このため、気軽に現場へたどり着ける丘陵地が望ましいという。

 講義を聴いていて、その条件にぴったりと当てはまる場所が我が家の裏山にあり、思わずほくそ笑んだ。定年後は、栗栽培とマツタケ“栽培”でいきますか。(太治庄三)

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