篠山市の市名を「丹波篠山市」とする市名変更問題に絡み、市民有志でつくる団体「名付け親になろう会」の代表、小寺恵美さん(34)が7月19日、篠山市民センターで記者会見し、同市初の住民投票を実現すべく、請求に必要な署名活動を始めると表明した。署名数は1万人を目標とし、現在、ボランティアで協力を申し出ている約100人の市民とともに8月中の達成を目指すという。賛否を問わず、市名の決定に市民がかかわることを目指す小寺さんは、「市民一人ひとりの意見を聴けるのは住民投票しかない。ハードルは高いけれど、奇跡を起こしたい」と宣言した。
篠山市の常設型住民投票条例は市長自らが発議できるほかは、議員請求と住民請求がある。今回の住民請求では有権者の5分の1、約7100人分の署名が必要になる。
7月上旬にインターネットの交流サービス「フェイスブック」で思いを書き込んだところ、19日までに署名に協力するという申し出が100人ほどあり、事業所など常設の署名所として活用してもらっていいという場所が市内18カ所で開設予定という。
今月28日午後3時半から同センターで、他グループと連携した新団体の発足式を開き、速やかに市選挙管理委員会に届け出る。市選管の許可が下り次第、活動をスタートする。
新団体は事務所も置き、常設署名所のほか、ボランティアによる戸別訪問などを展開し、署名を集めるという。
小寺さんは、「このまちに住んでいる一人ひとり、篠山が好き。篠山市、丹波篠山市、どちらになっても、市民の意見を聞いてもらえるよう、精いっぱいがんばりたい」と話していた。