「幸せを運ぶ鳥」現る―。兵庫県丹波市市島町にこのほど、コウノトリが2羽飛来した。田んぼや水路で仲良くエサをついばんだり、電柱にとまる様子を地域住民がほほえましく見守った。
同町東勅使には8月18日ごろに飛来。同地区の農家・早瀬智康さん(73)によると、当初は1羽のみだったが、いつの間にか2羽になっていたと言い、ドジョウやタニシなどをついばんでいたという。同町梶原でも2羽の目撃情報があった。
早瀬さんの孫・朔君は、早瀬さんの「もみすり」作業を手伝っていた際に、コウノトリを見て何度も優雅な姿をカメラに収めたという。
早瀬さんは「今までは1羽なら飛来したのを見たことがあったが、一度に2羽来たのを見たのは初めて。遠くから見てもきれいな鳥。良いことがあればうれしいですね」と話していた。
同県立コウノトリの郷公園(豊岡市)のホームページで足環の色を照会してみると、一方の識別個体番号は「J0131」で、丹波市にたびたび飛来しているメス。もう一方は「J0160」でオス。いずれもリリース個体の野外繁殖で生まれた。