「丹波杜氏」4蔵元が優秀賞 大阪国税局の鑑評会 「丹波の酒を知らしめたい」

2019.11.30
ニュース丹波市丹波篠山市地域地域

受賞を喜ぶ4蔵の代表者=2019年11月7日午後1時58分、兵庫県丹波市丹波市柏原町柏原で

大阪国税局が管轄する2府4県の蔵元が造った清酒の出来栄えを評価する「鑑評会」がこのほど、大阪合同庁舎であり、兵庫県丹波地域の4社が優秀賞を受賞した。4社が加盟する丹波・篠山酒造組合は、「丹波地域の蔵元が一度に4社も受賞するのはとても珍しい」と驚いている。

丹波篠山市の鳳鳴酒造、黄桜・丹波工場、丹波市の山名酒造、西山酒造場の4社。吟醸酒の部に83点、燗酒用清酒の部に79点がエントリーし、それぞれ31点が優秀賞を受賞した。

吟醸酒の部では、今年の全国新酒鑑評会でも金賞を受賞した西山酒造場の大吟醸「小鼓 MAXIMO MUNDIAL金賞酒」、県産山田錦を精米歩合35%まで磨き、独自の吟醸酵母で仕上げた黄桜の「華祥風」がそれぞれ受賞した。西山酒造場は3年連続の優秀賞。

燗酒用清酒の部では、丹波市市島町産の酒米「五百万石」を用い、やわらかい口当たりとほっこりとした味わいに仕上げた山名酒造の「奥丹波 冷やおろし」、丹波篠山市産酒米「日本晴」で仕込み、穏やかな香りと飲み飽きない深い味わいに醸した鳳鳴酒造の「鳳鳴 ゆとり」、合わせ麹で米のうまみを引き出し、飲んだ後の「含み香」がウリの、黄桜の「呑」がそれぞれ優秀賞に輝いた。

審査を行った同国税局は、出品酒の酒質と傾向について、「気象が全般に暖冬傾向で、発酵管理に苦労する年だったが、製造者が技術を遺憾なく発揮し、この夏の猛暑にも適切な貯蔵管理によって香味の調和が取れた優れた酒質が多く見られた」と講評した。

丹波・篠山酒造組合の山名純吾理事長は、「丹波地域の酒がもっと世の中に愛されてほしいと、組合をあげて取り組んでいた最中の受賞は、我々の背中を押してくれている。これからも丹波の酒を世の中に知らしめたい」と力強く語った。

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