4つの「ぎょしょく」学ぶ 魚の生態や水産業を身近に 「命を大事にしないと」

2019.12.24
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 兵庫県丹波篠山市と姉妹都市提携を結んでいる愛媛県南宇和郡愛南町の職員らによる「ぎょしょく出前授業」がこのほど、丹波篠山市の多紀小学校であった。全校児童103人が、魚に触れたり、ブリの解体を見学し、試食するなど、触れる機会の少ない新鮮な海の魚に感嘆の声をあげ、命の大切さを学んだ。

ブリが解体される様子を興味津々に見つめる児童たち=兵庫県丹波篠山市草ノ上で

 同市内の小学校で毎年行われており、今年で7回目。多紀小では初めて。

 児童は、漁業の話を聞く「魚殖」、約2キロの重りをカツオにみたて、漁師の一本釣りを体験する「魚職」、サメやカンパチなどに触れ、生態を学ぶ「魚触」、解体した魚を試食する「魚食」の4コーナーに分かれ、同町の水産業や地域性について学んだ。

 授業の最後に行われた「魚食」のコーナーでは、同町の久良漁業協同組合の職員2人が、長さ65センチ、重さ6キロほどのブリを解体し、三枚におろした。児童たちは魚に包丁が入ると、「かわいそうやけど、おいしそう」と大はしゃぎ。刺身がふるまわれると、心を込めた「いただきます」のあいさつの後、舌鼓を打った。

 3年生の男子児童は、「魚の命をもらって食べているから、命を大事にしないといけないと思った」と話していた。

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