”春の妖精”とミツバチ 節分の日に珍コラボ セツブンソウでせっせと「花粉団子」

2020.02.04
ニュース丹波市地域地域自然

ポカポカ陽気の節分に咲いたセツブンソウの花に止まったミツバチ。脚につけているのが花粉団子=2020年2月3日午前11時56分、兵庫県丹波市青垣町遠阪で

兵庫県丹波市では正午の気温が9・8度と、春のようなポカポカ陽気となった「節分」の3日、同市青垣町の自生地で、早春の山野草「セツブンソウ」の蜜を吸い、花粉団子をつくる二ホンミツバチの姿が見られた。”春の妖精”とも呼ばれるセツブンソウ。暖冬の影響で開花が早まったことや、ミツバチも例年より早く飛び始めたことで、普段の年では見られない珍しい”コラボレーション”が生まれた。

環境省レッドデータブックの準絶滅危惧種。キンポウゲ科の多年草で、花びらのように見える白い部分はガク。通常5枚で、楕円形をしたガクの長さは1センチ―1・5センチほど。旧暦の節分の頃に咲くことからこの名がついたとされる。今年は「大寒」(1月20日)に開花が確認されるなど、1週間ほど開花が早まった。

ミツバチは、小さな花に覆いかぶさるようにしてとまってはせわしなく動き、花から花へと飛んでは、白い「花粉団子」を脚につけていた。

県養蜂振興会丹波支部長の足立宏幸さん(72)によると、花粉団子は幼虫の餌で、これから生まれる子のための餌を蓄えているのだという。「例年より2、3週間早く巣から出て飛び回っている。今の時期は花が少ないので、セツブンソウのような小さな花にも関心が向かうんだろう」と話していた。

セツブンソウ自生地の地元自治会は、例年2月下旬に開く「節分草祭り」を1週間前倒しで開催する。

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