「地域猫」活動広めるNPO理事長 岩間里美さん(丹波市柏原町下小倉)

2020.05.17
たんばのひと特集

岩間里美さん

猫問題通しつながりを

繁殖しないよう去勢、不妊手術をした野良猫を地域で管理する「地域猫」活動を啓発、実践するNPO法人「たんばコミュニティハブ」を立ち上げた。活動エリアは丹波市全域。飼い主がいない猫と、地域住民との共生をはかる。

餌をやる、悪気のない行動がきっかけで増えた野良猫が、地域をギスギスさせることがある。「肩身の狭い思いをし、こそこそ餌を与えるのでなく、『地域猫』にして管理をし、近所の迷惑にならないようにすれば、餌を与える人もご近所さんも、猫も、仲良く暮らしていける。そのためには手術。まず手術を、と啓発したい」

自治会が、地域猫活動を認めると、丹波市から最大で1匹あたり1万円の補助金が出る。手術には2、3万円かかるが、足しになる。「手術を受けさせやすくなる」と、協力を訴える。

いつか丹波市で「猫まつり」を、と夢を描く。猫グッズの販売や譲渡会などを開き、売り上げの一部を寄付してもらい、猫の保護活動に役立てたい考え。地域猫を探すスタンプラリー、地域猫写真展、パンやお菓子の猫グッズの展開など、様々な可能性を模索する。

団体名の「ハブ」は、「つなぐ」の意味。猫問題を通して、みんながつながればの願いを込めた。「猫に私たちの居場所を作ってもらえたのかなと感じることがある。野良猫に餌をやることで、地域から孤立し、居場所がないような人もいる。そういった人ともつながり、活動を手伝ってもらうことで、居場所や必要とされる気持ちを感じてもらえれば、生きがいにもつながるのでは」。飼い猫7匹、譲渡会に出す一時保護中の猫15匹と暮らす。48歳。

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