重陽の節句の行事「被綿」の体験コーナー＝2020年9月9日午前8時52分、兵庫県丹波篠山市西新町で

きょう9月9日は、五節句の一つ、「重陽（ちょうよう）の節句」。中国では「一年で最も縁起が良い日」とされる日で、長寿を願う日でもある。兵庫県丹波篠山市西新町の武家屋敷安間家史料館では重陽の節句にちなんだイベントが開かれている。

古来、中国では陰陽思想で奇数は「陽」で縁起が良い数、偶数は「陰」で縁起の悪い数と考え、奇数の中で一番大きな数の「9」が重なる9月9日を最も縁起が良い日とした。また、旧暦（10月中頃）では、菊が咲く季節であることから、「菊の節句」とも呼ばれている。

同施設では重陽の節句の行事の一つ、「被綿（きせわた）」の体験コーナーを開設。一晩、夜露と菊の香りを染み込ませた真綿で体をぬぐうと、長寿や無病、若さを保つことができるとされ、日本独自の風習という。

来場者らは日本の伝統文化に触れながら、和やかな秋のひとときを過ごしていた。