兵庫県丹波市内の元小中学校、養護学校教員が、学校に行きづらい小中学生が遊んだり学んだりするフリースクール「FRSC(ふりすく)たんば」を9月4日、芦田集学校(同市青垣町田井縄、旧芦田小学校)内に開設する。安心して過ごせる居場所としてだけでなく、当事者が不安を抱えている学習面をサポートする。「子どもが、自分の将来を開く場にしてほしい」と願っている。
開設日は木―土曜。平日は午後1時半―3時半、土曜は午前10時―午後2時。元教師が2人ずつ当番を務める。
不登校の子を持つ親のグループ「氷上子育て親の会」と、NPO法人「たんば子ども若者支援ネットワークえん」が、県のパワーアップ事業の助成金を得て開設する。
市内では、両団体が居場所「TAMARIBA」を設けるなどしているが、利用する子の中には、居場所や交流だけでなく、学びたい子がおり、この子たちの学習権を保障する場にする。
市教育委員会の適応教室「レインボー教室」は、学校への復帰を目的にしているが、フリースクールは、利用者が成長し、本人が希望する進路に進めるようサポートするのが目的。
同施設は、文部科学省認可の「学校」ではない。小中学校は義務教育のため、利用者は地元の小中学校に籍を置く。登校できなくても卒業証書は発行され、受験資格が得られる。勉強は、利用者が望めば教えるスタイル。週4日通う必要もなく、出入り自由。
FRSCたんば代表の元教師、足立晃一郎さんは、「学習指導要領に縛られないので、へぇー、とか、ほぉーと感じるような、面白いことを教えたい」と言う。氷上子育て親の会の代表で、FRSCの講師も務める元教師、竹安恵さんは、「学校に行きづらい子はもちろん、発達障がいなどで学校になじみづらい子の受け皿にもなれれば」と話している。
講師は、無償のボランティア。学費は問題集などの教材費プラスアルファ。
今月に体験会を兼ねた、夏の特別教室を開く。興味ある講座を申し込む。3日以外は全て同施設で午後1時半―3時。19日以降は高校生も参加可。
教室の予定は次のとおり。
▽19―21日=夏休みの宿題・自由研究の相談と助言(20日は理科実験も)