兵庫、京都にまたがる丹波・丹後・但馬の「三たん」随一といわれる兵庫県丹波市柏原町の「柏原厄除大祭」が17、18の両日、柏原八幡宮(千種正裕宮司)で開かれている。17日から18日へと日付が変わる深夜午前零時からは、境内の厄除神社で日本最古の厄除け神事とされる「青山祭壇の儀」が営まれた。
サカキの木をシイの木の枝で囲って「青山」(大きな山の意)に見立てた「神籬(ひもろぎ)」に、さまざまな災いをもたらす厄神を迎えて丁重にもてなし、「どうか災いを与えないでください」の意味を込めて祈願するもの。
厄神が好むとされるクチナシの実、カヤの実、タチバナの実、小豆、トウガラシ、干し柿といった赤(朱)い食べ物を供えて準備。境内を照らしていた灯りが消されると、「青山」の前で千種宮司による神事が始まった。
ピンと張りつめた空気が支配する暗闇の境内に祝詞(のりと)が響き始めると、参拝者たちは無病息災を祈って静かに手を合わせていた。