鹿に乗る、空を飛ぶ 27日から「福よせ雛」 県内初開催

2022.02.16
地域

「丹波佐治福よせ雛」に向け、人形の展示方法を考える実行委員。鹿に乗ったひな人形も=兵庫県丹波市青垣町佐治で

家庭で飾ることがなくなったひな人形を集め展示する「福よせ雛(びな)」が2月27日―3月27日、兵庫県丹波市青垣町佐治市街地で初開催される。700体ほどの人形が、4つの古民家で展示される。乗馬ならぬ、鹿に乗った男性の人形など、人形に動きをつけるのが特徴。主催者は「多くの人に見てもらえれば」と来場を呼び掛けている。

名古屋市発祥で各地に広がる「福よせ雛プロジェクト」に参加した。人形は、同市の事務局から提供してもらった。

主催は、青垣地域の住民らでつくる実行委員会と、佐治で空き家を使った地域活性化に取り組むNPO法人佐治倶楽部。倶楽部メンバーの衣川百合香さんが、友人からプロジェクトの存在を教わり、仲間に働き掛けて誘致した。

展示場所で、それぞれテーマを持たせる。衣川會館は「畑作」と「林業」で丹波の田舎を表現。本町の家は、風のまち青垣をPRする「パラグライダー」。パラグライダーに見立てた小物をこしらえ、お内裏様とおひな様に、空中散歩をさせる。関西大学佐治スタジオは、氷上西高校が担当。学校活動を人形で表現する。元薬局を改装したセンバヤは、「薬局」がテーマ。白衣を着た、薬剤師風ひな人形が展示される。

衣川さんは、「小物を手作りしたり、購入したりし、現在に生きているように、ひな人形を生かすのが面白い」と言い、「きっと楽しい展示になる。4会場とも歩いて回れる距離なので、ひな人形をめでながら、佐治のまち歩きを楽しんでもらえたら」と話している。

2月27日と3月27日は飲食、物販イベント「サジイチ」がある。両日以外も、自由に無料で見学できる。

同イベントは今年度、34会場で開催される。兵庫県では初開催。

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